ポッキーアンドプリッツの日でボロ儲けするグリコの戦略
- ポッキーのグリコにおける売上規模とセグメント別売上
- 11月11日あたりのポッキーの売れ行き
- 単純にポッキーを売っていないグリコのしたたかさ
- 結局みんなイベントに飢えている
- イースターとか意味不明だけど収益絶好調!
- 結局ポッキー食べちゃう
ポッキーのグリコにおける売上規模とセグメント別売上
11月11日は「ポッキーアンドプリッツの日」ですが、どれくらい売れてるのか気になったので調べてみました。
IR情報 | グリコより引用
なるほど、全体3200億の内3分の1がポッキーを含む菓子類で、ざっくり菓子類が1000億の売上になります。カテゴリー別売上のIRを見ると、ポッキー含むチョコレート類の売上規模は360億で海外比率はまだまだそんなに高くはありません。
ポッキー単体の売上はIRデータを月次ベースなどで公開していないため、推定値にはなりますが、かんたんに推定してみましょう。ベースになるデータはこの記事にあったポッキー年間5億箱300億円を元に計算してみます。
現在では日本を含めて世界30の国と地域で年間約5億箱・300億円が消費されるまでに成長した。
11月11日あたりのポッキーの売れ行き
コンビニPOSのデータ的には11月1日に通常の3倍程度しか売れていないらしい。しかし、10月から始まるポッキーの日に向けたCM戦略がじわじわと売上を作っていき、11月が常に高止まりしたようなデータになっている。おもしろいのは男性が主な購入者になっていること。
http://www.posbank.jp/PBOUTDATA/HTML/T121107.htm
ものすごくざっくり考えると360億を365日で割って、だいたい1億前後が売れているはず。コンビニやスーパーのPOSデータから見るとポッキーの日は3倍になるらしいので3億、前後もCMの認知が進み継続買いなども発生することから20%程度は平常時よりも伸びているはず。ということから11月だけで1億箱くらい余分に売っていて差引7億円くらいの伸びじゃないでしょうか。これなら工場もパンクせずに計画的に売上が作れます。
単純にポッキーを売っていないグリコのしたたかさ
したたかに参加型のコンテンツを持ってきて、CM・動画・SNSの様々なチャネルで話題になるように仕組まれています。ポッキーってお菓子だっけ?っていうくらいお菓子としてのコンテンツはありません。シェアハピダンスコンテストって全くポッキーと関係ないけどポッキーのイメージ戦略にはものすごく影響しているのではないでしょうか。
結局みんなイベントに飢えている
とにかくみんなイベントに飢えていますよ。渋谷のスクランブルで暴れる若者やハロウィンなんてまさにそうで、だれかが旗を振って盛り上げてくれば参加したいという人が世の中にごろごろいるようになりました。グリコがやったのはとにかく旗を振って11月11日はポッキー使って馬鹿になっていいよ!という大義名分を与えたことです。別に何の日だっていいけど、
同様に、別に何の日でもいいからイベントにして収益化した事例がディズニーランドを運営しているオリエンタルランドにもあります。
イースターとか意味不明だけど収益絶好調!
日本人だとあまり馴染みのないイースターとか持ってきて、とにかくイベント化することで集客力を高めているのは最近の東京ディズニーランドの戦略です。そういえばUnhappy birthday!(なんでもない日おめでとう!)があります。今後イベントに飢えた消費者に「馬鹿になれる日」を作ることで収益化するのが今後増えそう。
結局ポッキー食べちゃう
なんか映画見ながらポリポリたべたいなー、ポッキーにしよう。と自然に思ってしまい、CMの認知って大事だなーと思った週末でした。