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WELQショックでキュレーションメディア界激震の記事削除祭り!

WELQショック

専門家による記事チェックを発表後、ネット上で炎上して、11月29日(いい肉の日)にWELQが全記事非公開化に踏み切りました。あわせてDeNAパレット内のキュレーションメディアも全記事非公開化され、別組織のMERYも約90%の記事が非公開になっています。他のキュレーションメディアでも薬機法(旧薬事法)絡みの記事や無断引用の記事は削除が進み、キュレーションメディア全体がいっきにリスクオフで縮小してしまった事件のことをWELQショックと呼ぶことにします。

 

キュレーションメディアの問題点

情報の正確さに責任を取らないこと

キュレーションメディアがここまで大きく成長した要因の1つは、クラウドワークスやランサーズを筆頭にクラウドソーシングが拡大して、大量のライターを低価格で調達できるようになったからです。そういう記事の調達方法であれば品質を高めるのは相当難しいことになりますが、記事の下に注意書きを書いてしまうことでこの責任を回避してきました。

 

当社は、この記事の情報及びこの情報を用いて行う利用者の判断について、正確性、完全性、有益性、特定目的への適合性、その他一切について責任を負うものではありません。この記事の情報を用いて行う行動に関する判断・決定は、利用者ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

https://welq.jp

 

今回のWELQショックでは、世間からは責任を負わないことを許さないということが分かりました。DeNAが上場企業であったからということもありますが、これまでこれを書いておけば何やっても良いという悪しき慣習が打ち破られたと言えます。

 

引用の範囲を拡張して権利侵害していること

弁護士ドットコムのQAを引用させてもらうと、

 

「引用」とは、著作権法32条に規定されており、例えば自説を補強するために自分の論文の中に他人の文章を掲載しそれを解説する場合のことをいいます。要件は
① 既に公表された著作物であること、
② 引用が「公正な慣行」に合致すること、
③ 報道、批評、研究などのための「正当な範囲内」であること、
④ 引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であること、
⑤ カギ括弧などにより引用部分が「明瞭に区別」できていること、
⑥ 引用を行う必然性があること
⑦ 出所の明示が必要なこと
の要件を満たすことが必要です。

まとめサイトは②・③・④・⑥・⑦(特に④)を満たさないものが極めて多いです。

引用・出典に対する著作権法について - 弁護士ドットコム

 

キュレーションメディアの場合は、特に画像コンテンツをインスタや海外の画像サービスを勝手に使うことで、リッチコンテンツを低品質ライターでもかんたんに作れるようにしています。がっつりコピペするライターも居て、それはそれで引用ではなく完全なアウトなのですが、組織的に画像の運用は引用の定義を逸脱していることが多いです。

 

記事削除祭りの対象記事

DeNAパレット以外が削除しているのは薬機法周りと、リライト記事(コピペしてちょちょっと内容をいじったような記事)を主に消しているようです。

 

上場企業でキュレーションメディアやってる一覧

サイバーエージェント

【一部削除】by.S(バイ・エス) | 知ってる女性御用達の情報メディア

【一部削除】Spotlight (スポットライト) - ハマるニュース&エンタメメディア

ヤフー

【一部削除】TRILL【トリル】 - いくつになっても「私」を楽しむ

リクルート

【一部削除】まとめならギャザリー | 日常を充実させたい。キュレーションマガジン

カカクコム

キナリノ - 暮らしを素敵に丁寧に。

エニグモ

4meee! (フォーミー) 女子トレンドまとめ読み

ネイバー(韓国)

NAVER まとめ[情報をデザインする。キュレーションプラットフォーム]

 

この辺にもWELQショック削除祭りの余波は来そうです。

 

たぶんキュレーションメディアへの広告出稿は激減する

クライアントもさすがに馬鹿ではないので、こんなに叩かれているキュレーションメディアに広告出稿するのは当分控えるのではないかと考えられます。主な広告商品は記事広告とディスプレイ広告の2つで、今回減るのは記事広告の方です。

 

MERYの記事広告例

最後に酸化マグネシウムE便秘薬を買ってね!という広告記事になっています。これがPV保証3万〜4万PVで50万とか100万の広告売上になります。この広告出稿がガッツリ減るとPV当たりの売上がガクンと減ってしまうので、キュレーションメディア冬の時代到来かもしれません。

 

個人的な感想

キュレーションメディアというビジネスモデルは一旦終了して、コンテンツの内製化による高品質なコンテンツを提供するビジネスモデルが2017年は活況になると思います。その最先端にいるのが、C CHANNELのようなスマホ動画メディアたちの気がします。結局、今回のWELQショックの影響で、Webメディア全体が自浄されつつあるのかもしれないですね。